自己PRをいくら熱く語ろうとも、それはあくまで自分の能力のプレゼンテーションに過ぎません。
志望動機に真実味を持たせるものではないのです。

徹底的な企業研究だけが志望動機に真実味を持たせます。
内定をとる志望動機を組み立てるには、「何を」「どれくらい」企業研究する必要があるのでしょうか？

企業研究は内定に直結する

誤解を恐れずに言うと、能力の高い人物は深く企業研究をしなくても最終面接まで通過できてしまう場合も少なくありません。
しかし深く企業研究をしていない付け焼き刃の対策では内定をとるには至りません。

それはなぜでしょうか。

自己PRは基本的にどの企業にも同じような内容で臨みますが、志望動機はそうはいかないからです。
当然、志望動機は企業ごとに異なる内容となります。

深く企業研究をしなくては、内定をとるレベルの志望動機を組み立てることはできないのです。
大した思い入れのない志望動機であれば、「御社が第一志望です」と話したところでそれが見破られるのは時間の問題です。
その企業についてどれだけ知っているか深堀り質問され、大抵の場合すぐに見破られます。
ウソの志望動機ほど脆いものはありません。

企業、仕事内容、競合他社との差異等についてきちんと研究し理解した上で、それがあなたの理想とする生き方や働き方とマッチしているから強く志望しているということを選考過程で伝えなければなりません。
そうでなければ本当の意味で志望動機を伝えることはできません。

企業研究から志望動機につなげる

以下について10分以上話し続けられなければ、まだまだ「企業研究が足りない」「志望動機が弱い」と言わざるを得ないでしょう。

・社会で何を実現したいと思っているのか？
・この業界を志望する理由は何か？
・同業他社ではなく、御社を志望する理由は何か？
・興味を持った理由は何か？
・御社で何を実現したいと考えているか？
・その職種や仕事を志望する理由は何か？

心の底から興味のある企業については話し続けることができるでしょう。
一方、興味が無ければ話すことはできません。強い志望動機を持つ他の応募者には勝てず、内定をとることはできません。

企業研究だけが志望動機に真実味を持たせる

選考を通過するためには「自己PR」と「志望動機」について徹底的に対策しなければなりませんが、その違いを理解できていない人は多いものです。

自己PRをいくら熱く語ろうとも、それはあくまで自分の能力のプレゼンテーションに過ぎません。
志望動機に真実味を持たせるものではないのです。

志望動機に真実味を持たせて他の応募者から突出するには、どれだけ企業研究に注力できるかがカギです。
深く企業研究することなしに、他者に負けない志望動機をつくることはできません。

企業研究の出来は就職活動の成否を分ける重要な位置付けにあることを認識し、徹底的に対策しましょう。

▼著者紹介

稲葉昌典

就職・転職活動に悩む人のパートナーとして、
採用に携わってきた経験や会社側の目線を最大限活かした
コンサルティングを行っているキャリアコンサルタント。

「人事の感情にフォーカスした方法で科学的に内定を獲得する」
という独自の理論で、学歴やキャリアに関係なく、
希望する職種や会社から内定を獲得できる方法をわかりやすくレクチャーしている。